投稿日 2014年04月08日 16:12
レーザーカットの弱点!?
こんにちは。GOGOマッキーです。
今日は千葉県流山市。
先日も加工トライ品を持ってお伺いしたのですが、その結果がNGでした。
今日は再チャレンジしたサンプル品を見て頂くためにお伺いしたのです。
何がNGだったかというとこちらです。
SUS 板厚t=4.0 レーザーカット
穴をレーザーカットする際に始点と終点があるのですが、その2つの点が重なる部分に必ずと言っていいほど、ドロスやスパッタが付着します。矢印の先に見える焦げたようなものがそれです。
習字で一筆書きで円を描いたときの書き始めと書き終わりの点と思ってい頂けると分かり易いかと思います。
初めと終わりがにじんだり、うまく合わさらなかったりします。
仮に穴径φ10をカットするプログラムでも、その点がある為にその箇所だけ突起状になってしまい、その分、径が小さくなってしまうのです。
また、見た目もあまり良いものではありません。
この突起状の物は、板厚が厚ければ厚いほど顕著に現われてしまします。
そして、その突起がNGだったのです。
では、どのようにすればその突起を軽減できるか?
様々な方策を考えました。
「突起となる部分を予めヘコませるようにレーザーを走らせてカットする。」
「終点の部分でレーザー光の放射を止めないで、そのまま円弧上を走らせることで始点と終点の位置をズラす。」
・・・・と、1つの穴を空けるだけなのですが、トライしたカット方法は7通りにも及びました。
当然、全てが良い結果では無かったのですが、中にはかなり突起物が軽減されたものもあります。
今日はその結果を見てもらい、ご承認を頂くことが出来ました。
どんなに複雑な形状をも自由にカットすることが出来るレーザーにも、
ただ円をカットするという、こんな単純な加工の中に意外にも弱点があったりします。
しかし、その弱点も私たちの知恵でカバーします。